ある葬儀の風景 view

のこされた一冊のノート「我が家の記録」

のこされた一冊のノート「我が家の記録」

あるご葬儀です。

 

市役所勤務を経て市議会議員になり、地域のために、障がい者のために尽力した90代の男性。

通夜・葬儀と訪れた大勢の方が「本当にお世話になりました。」と故人に語り掛け、手を合わせていらっしゃいました。

子どもさん方にお話を伺うと、お父様は幼い頃、病気が原因で障害が残り、学校に上がるといじめられ、辛い思いをされたということでした。その経験が「障がい者を守りたい」という気持ちを強くしたのでしょう。

人の痛みのわかる、思いやりのある方だったそうです。

 

ご家族との打ち合わせの途中で、いったん席を離れた息子さんが大事そうに一冊のノートを持ってこられました。

「我が家の記録」とタイトルの記された古いノート。お父様が書かれたものです。

〇〇家の家系図、お孫さんまで含めた家族の生い立ち、職歴

交友関係、不動産など財産   etc.

もう何十年も書いていらっしゃるようでした。

いわゆる、エンディングノートを手作りしたって感じでしょうか

または、自分史とも言えるのではないでしょうか

 

息子さんがノートをめくりながら、話して下さいました。

「これがあったから、父の訃報を皆さんにお知らせすることが出来ました。

そして、弔問に見えた方々が、父がどんな人だったか、私たちの知らない父の話も聞かせて下さって・・・

改めて父の凄さを感じました。」

 

30年ほど前に奥様を亡くされた経験から、元気なうちに、遺された人にとって必要なことを、また、自分の色々な思いを、書き記したいとそんな思いがおありだったのかもしれません。

几帳面な方で毎日、手帳に日記をつけ、アルバムの写真には、一枚一枚に一言コメントが書いてあるとのこと・・・

それらはまさに「自分史」です。

 

毎日の日記は無理としても、やはりエンディングノート的なもの、あるいは「自分史」的なものは必要だなぁと改めて感じました。

 

ご自身の励みにもなっていたと思いますし、遺されたご家族にとっては「宝物」となっています。

 

ブログ記事一覧

記事一覧

代表者(森田理恵子)
プロフィール

経歴

1980年3月

鹿児島短期大学音楽科卒業。

ピアノ講師として子どもや大人のレッスンをする傍ら、婚礼でエレクトーン・ピアノ演奏をしていたが、1998年、縁あって某大手葬儀社にて司会・ピアノ演奏・アテンダント・控室の清掃など、葬儀現場の女性の仕事を請け負うようになる。 葬儀現場における様々な業務に従事し、葬儀を一から学ぶ。

2001年
有限会社エムアール・コーポレーションを設立。
2007年

ある思いからその某大手葬儀社との契約を解除。

社員・スタッフはその葬儀社に移籍、一人でゼロからの再スタート。

2015年
一般社団法人自分史活用推進協議会認定 自分史活用アドバイザー資格取得。
2017年
一般社団法人グリーフサポート研究所認定 グリーフサポートバディ資格取得。
2018年現在

約10社からの司会・ピアノ演奏の依頼を受け、スタッフを派遣。自らも司会者として奮闘中。

もっとご遺族の為にできることがあるのではとの想いから2015年より、株式会社ジーエスアイで、以前から興味のあったグリーフサポートを学ぶ。

2018年
一般社団法人グリーフサポート研究所認定 セレブラント資格取得。

ページトップ

有限会社エムアールコーポレーション

鹿児島市伊敷1丁目14-8TEL:090-1510-8889 FAX:099-833-3026Mail:madoguchi@deainosougi.com

当サイトではGoogle Analyticsを利用しています。Google社が収集している情報やその使用方法についてはこちらをご参照ください。
Copyright (c) であいのそうぎドットコム All Rights Reserved.