ある葬儀の風景 view
ご弔電について
2024/05/19
ある日のご葬儀です。
喪主さん ご主人 95歳
長男、次男 50代~60代
通夜式の前に、喪主様はお客様とお話をされていて、お忙しそうでしたので、息子さん二人から、故人であるお母さんのこと色々教えていただきました。
男性には珍しく、よくお話になる方たちで、お母さんの人となりが見えてきます。
そして、お二人とも鹿児島にいないので、地元の親戚の皆さんにとても感謝していることも教えて下さいました。
翌日、葬儀式の前にまず弔電の確認をしていましたら、喪主様が口を挟んでこられました。
「来られた方に敬意を払うのが筋。電報に長く時間を割くのは失礼だ」
「4,5通読んだら、あとは○○グループ各社様、親戚の方々より多数いただいています。それだけでいい。」
と弱弱しくも、力強い意志を持って話されました。
父親の威厳、そのもの。
息子さんたちはすぐに「わかりました」と
その後、「昨日、息子たちから妻のことを聴いて、今日紹介してくださるとのことですが、どのように話されるか聞かせていただけますか?」
とのことで、その場でナレーションを読むことに(ドキドキ)
途中、いやいや、そんなことはなかったと訂正も入りましたが、「子育ては主に奥様の役割」のくだりには「その通りです。」と少しの訂正を入れてOKが出ました。
妻のことは息子たちに任せておけない。そんな気持ちもおありだったのでしょう。
95歳になろうとも、しっかり自分の意思を表現する、とても素敵です。
そのご夫婦の在り方が見えたような気がいたしました。
弔電については私も同じ意見です。
特に家族葬だと、披露する必要があるのだろうか?と感じています。
『家族葬で人に知らせない』のが前提なら、訃報の知らせはみなに同じように届いているわけではないはず。
知っていれば弔電を送るような間柄でも、知らないということもあり得るわけで、たまたま知って打った電報を読むって、なんだか変じゃないでしょうか?
あと、お願いがあります。
電報打つ人はどんなに難しくない名前でもフリガナを打ってください。
ご遺族にかなりの負担がかかります。
目を通すだけでも大変なのに、姓はともかくお名前の読み方は知らない人も多く、調べるのは本当に大変です!!
どうぞ、皆様、ご遺族のご負担を減らしてあげてください。
故人を偲ぶ、お優しい気持ちで出されると思うので、お願いいたします。
そういえば、書きながら思い出したのですが、相当前の話になります。
会葬者のとても多い葬儀で、200通を超えるご弔電が届きました。
喪主様、何の迷いもなく、「海外で暮らす孫がどうしても帰ってこれなかったので、その1通だけ読んでください。」
なんと潔い!!! 素敵です。
それに引き換え、「なぜあの議員の弔電をうちの議員より先に読んだんだ!」
と怒りモードで司会者に食ってかかった代議士の秘書もいらっしゃいました。
順番はご遺族が決められます。ご遺族に文句言うんですか?(心の中の声)
何のために弔電出してらっしゃるのでしょうか? 売名行為?
はぁって感じですよね~
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こだわったからこその自宅葬
代表者(森田理恵子)
プロフィール
経歴
- 1980年3月
-
鹿児島短期大学音楽科卒業。
ピアノ講師として子どもや大人のレッスンをする傍ら、婚礼でエレクトーン・ピアノ演奏をしていたが、1998年、縁あって某大手葬儀社にて司会・ピアノ演奏・アテンダント・控室の清掃など、葬儀現場の女性の仕事を請け負うようになる。 葬儀現場における様々な業務に従事し、葬儀を一から学ぶ。
- 2001年
- 有限会社エムアール・コーポレーションを設立。
- 2007年
-
ある思いからその某大手葬儀社との契約を解除。
社員・スタッフはその葬儀社に移籍、一人でゼロからの再スタート。
- 2015年
- 一般社団法人自分史活用推進協議会認定 自分史活用アドバイザー資格取得。
- 2017年
- 一般社団法人グリーフサポート研究所認定 グリーフサポートバディ資格取得。
- 2018年現在
-
約10社からの司会・ピアノ演奏の依頼を受け、スタッフを派遣。自らも司会者として奮闘中。
もっとご遺族の為にできることがあるのではとの想いから2015年より、株式会社ジーエスアイで、以前から興味のあったグリーフサポートを学ぶ。
- 2018年
- 一般社団法人グリーフサポート研究所認定 セレブラント資格取得。