ある葬儀の風景 view

【終活:人生の終い方】自分らしく生きること、死ぬこと
2021/09/22
ある日のご葬儀です。
享年105歳男性。
2人の息子さんが、それぞれご夫婦で、計4人と打ち合わせをしました。
ちなみにご葬儀はあと2人親族が入って6人で執り行われました。
多趣味な方で読書、映画(特に洋画)、音楽鑑賞(クラシックから演歌まで)
ギターやマンドリンを弾くこともあったそうです。
91歳の時、奥様を亡くされたそうですが、その少し前から奥様に代わり、不慣れな手つきで料理にも挑戦。
一人になってからも料理、掃除、洗濯と一人暮らしを続けてこられました。
100歳近くなってさすがに家事が辛くなり、ヘルパーさんにお願いされたそうですが、
「家事がこんなに大変だとは思わなかった。妻の手伝いを何もしなくて悪かったなぁ~」
とお嫁さんに話していらしたそうです。
素直なお爺ちゃんですよね
息子様方は同じ市内ではなく、少し離れたところで暮らしていらっしゃいます。
何度もどちらかと同居することを勧められたそうですが、最後まで自宅で過ごすことを希望されたお父様。
奥様との思い出が詰まった家が良かったのでしょうか?
誰に気兼ねすることなく、自分らしい時間を過ごすことを望まれたのでしょうか?
亡くなる前日までお元気だったようですので、
亡くなる時はもしかすると一人だったかもしれません。
だからといって決して不幸な最期だったとは思いません。
誰に対しても優しく声を掛けるお人柄で、周りの方に慕われ、遊びに来る人も多かったと聞いています。
地域の中で和やかな人間関係を築き、自分の好きなことをしながら暮らしてこられたのなら、こんなに幸せなことはないと思います。
我が家のご近所に住む森田洋之医師の著書「うらやましい孤独死」の中で出てくる言葉
「自分の人生の終わりへの覚悟」がおありになったんだなぁと感じます。
自分らしく生きることと死ぬことを決めたその潔さ
それを故人に教えていただきました。
少しだけご紹介
親や親族の最期、自分の最期をどう迎えるか
亡くなるまで、どう生きるか
そんな事を考えさせられる一冊です。
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こだわったからこその自宅葬
代表者(森田理恵子)
プロフィール
経歴
- 1980年3月
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鹿児島短期大学音楽科卒業。
ピアノ講師として子どもや大人のレッスンをする傍ら、婚礼でエレクトーン・ピアノ演奏をしていたが、1998年、縁あって某大手葬儀社にて司会・ピアノ演奏・アテンダント・控室の清掃など、葬儀現場の女性の仕事を請け負うようになる。 葬儀現場における様々な業務に従事し、葬儀を一から学ぶ。
- 2001年
- 有限会社エムアール・コーポレーションを設立。
- 2007年
-
ある思いからその某大手葬儀社との契約を解除。
社員・スタッフはその葬儀社に移籍、一人でゼロからの再スタート。
- 2015年
- 一般社団法人自分史活用推進協議会認定 自分史活用アドバイザー資格取得。
- 2017年
- 一般社団法人グリーフサポート研究所認定 グリーフサポートバディ資格取得。
- 2018年現在
-
約10社からの司会・ピアノ演奏の依頼を受け、スタッフを派遣。自らも司会者として奮闘中。
もっとご遺族の為にできることがあるのではとの想いから2015年より、株式会社ジーエスアイで、以前から興味のあったグリーフサポートを学ぶ。
- 2018年
- 一般社団法人グリーフサポート研究所認定 セレブラント資格取得。